さて星組公演 こうもりも後半戦に入りあと二週間となりました。ツイッターを見てると日に日にアドリブも増してどんどん進化しているようですね。
僕が観劇した4月5日でも初日に比べると特に紅さんアイゼンシュタインは絶好調になってきた気がしました。あれからもう5日もたっているので、ますます面白くなっているのでしょう。
さて観劇して思うことを書いてみたいと思います。
まず、ファルケとアデーレの関係です。
これは多くの人が感じているかもしれませんが、やはりちょっと無理があるように感じます。
初日観劇の感想でも書きましたが、4月5日に二回目を見ても同じように感じました。主演の配役を変更したことでこのような設定にしたのでしょうが、、、
ファルケとアデーレを恋仲にすることは宝塚の主演二人ですからいいと思います。
しかしファルケは昔からアデーレを公演で見て意識していたようですが、アデーレはファルケの存在は侍女なので知ってはいたでしょうが、全く意識はしていなかったと思います。
その二人が数時間であの関係になることはあまりにも無理があります。新人公演の冒頭の公演での演出は、多少関係性がわかっていいですがそれでも薄い。
やはり最初から二人は恋人同士の設定で、同じ思いからアイゼンシュタインに復讐したということのほうが自然だと思います。
アデーレは日頃からご主人様にうるさく言われ、うっぷんが溜まっていた。そこへ恋人のファルケから復讐(いたずら)の話をもちかけられ、意気投合して計画した、とか。
東京公演では何か演出の変更があってほしいなあと思います。
時計
それからこれは全然話題になっていませんが、アイゼンシュタインの『時計』です。
これかなり重要な演出なんですよね。原作では特に。
原作ではアイゼンシュタインが時計を使って公爵夫人に化けたロザリンデを誘惑。それを巧みにロザリンデが手に入れ、最後留置場でその時計つまり浮気の『証拠』を見せて夫をギャフンと言わせる。ここがこうもりの面白いところですよね。
宝塚では最後ロザリンデが時計を『証拠』として見せてギャフンと言わせますが、その演出が弱いですね。原作を知らない人は時計のことに気がついていない人も多いのでは?と思います。
それに初日には気がつきませんでしたが、ロザリンデはあの時計をどうやってアイゼンシュタインから手に入れたかです。
途中、わざとぶつかったときに盗んだ設定なのかと思っていました。
しかしこれは二回目の観劇でわかりました。というか新人公演でわかりました。
ロザリンデがアイゼンシュタインにわざとシャンパンをかけますが、二回目に頭からかけた時、アイゼンシュタインが上着のポケットからハンカチを取り出した時に『時計』が床に落ちるんですね。それをロザリンデが拾う。
(ただし時計をロザリンデが拾ったのは見ましたが時計が床に落ちるところは見えてないのですが、たぶんそうですよね)
この演出そのものはいいと思いますが、弱いですね。
ロザリンデが時計を手に入れることは『重要なこと』なので、もっと客席にわかるような演出にしたほうがいいと思います。拾った瞬間「やったー!」みたいに客席にアピールするとか。
そして最後の場面でももっと派手に時計を証拠として見せる演出にする。そうすれば原作に近い『こうもり』らしさが出ると思いますがいかがでしょうか。