月組のおすすめ宝塚作品|初心者でも観やすいお芝居と多彩なショー

記事内に広告が含まれています。

月組は、歌・芝居・ダンスのバランスが取れた実力派揃いの組。
作品ジャンルも幅広く、初心者でも観やすいミュージカルが多いのが特徴です。

この記事では、月組で初心者におすすめの作品を、「一本もの」「二本立ての芝居」「二本立てのショー」に分けてご紹介します。

一本もののおすすめ作品【月組】

ME AND MY GIRL

2013年|月組|主要キャスト

  • ウイリアム・スナイブスン(通称:ビル):龍 真咲
  • サリー・スミス:愛希 れいか
  • ジョン・トレメイン卿(遺言執行人):越乃 リュウ(役替わり:沙央 くらま)
  • ディーン・マリア公爵夫人(遺言者妹):憧花 ゆりの
  • ジャクリーン・カーストン(ジャッキー):凪七 瑠海
  • ジェラルド・ボリングボーク:美弥 るりか
  • セドリック・パーチェスター(弁護士):星条 海斗

あらすじ

作品概要・演出家
本作は1937年にロンドンで初演され、長期ロングランを記録したミュージカルの名作。宝塚では月組の定番となっており、2013年版は龍真咲&愛希れいかのトップコンビが挑みました。
主に下町出身の青年ビルが、失われた伯爵家の世継ぎとして迎えられ、恋人サリーとの愛との間で奮闘するロマンティックコメディです。

脚色・演出を担った三木章雄は、楽しく華やかな舞台演出を通じて、「ミーマイ」の魅力を活かしつつ、月組らしい軽やかさと勢いを加えています。

冒頭のあらすじ
舞台は1930年代、ロンドン近郊の邸宅ヘアフォード家。下町ランベスに住むビル(龍真咲)が、落胤として呼び寄せられる。
慣れない紳士としての振る舞いを学びながらも、幼なじみで恋人のサリー(愛希れいか)への一途な思いは消えず、華麗な社交界を舞台に“元の自分”と“新しい世界”との間で揺れ動きます。
そこに遺言執行人や貴族家族、恋のライバルたちが絡み合い、明るく楽しい騒動が巻き起こっていきます ――。


おすすめポイント

龍真咲×愛希れいかの“爽やかでキュートなカップル像”

龍真咲さん演じるビルは、無邪気さ全開の登場から、2幕の紳士姿まで、軽やかに成長する姿が魅力です。
愛希れいかさんのサリーは、下町娘から変身する場面の美貌と歌唱力が圧巻です。「あなたの心を一度なくすと」のナンバーは聴きごたえがあります。

個性豊かな脇役たちが舞台に彩りを添える

越乃リュウさんのジョン卿は、執事としての風格とコミカルさを両立し、舞台に厚みを加えます。
憧花ゆりのさんのマリア公爵夫人も、母性と格式を併せ持つ演技で印象的です。
凪七瑠海さんと美弥るりかさんはライバル同士をコケティッシュに演じ分け、そのやり取りが舞台の楽しさを増幅させています 。

星条海斗の“弁護士キャラ”が舞台を盛り上げる

パーチェスターを務めた星条海斗さんは、低音ボイスとダイナミックダンスで圧倒的存在感を放っています。やはりこういう役者さんがいると舞台が締まりますね。


まとめ

『ME AND MY GIRL』2013年月組版は、
龍真咲さんと愛希れいかさんによるフレッシュでチャーミングなカップルを中心に、月組ならではの軽やかさとエネルギー溢れる舞台が魅力です。
ただのロマンティックコメディではなく、成長、決断、そして本当の愛とは何かを問う物語でもあります。

明るく楽しい音楽、個性的な脇役たち、そして大合唱フィナーレ……
観客も一緒に舞台を楽しみつつ、「幸せな余韻」を持ち帰れる、そんなステージです。

宝塚ファンの方はもちろん、初めてのミュージカルとしてもおすすめしたい作品です。

二本立ての芝居でおすすめ【月組】

今夜、ロマンス劇場で

2022年|月組|主要キャスト

  • 牧野健司(映画監督志望・助監督):月城かなと
  • 美雪(モノクロ映画から飛び出したヒロイン):海乃美月
  • 俊藤龍之介(劇中俳優役):鳳月杏

あらすじ

作品概要・演出家

  • 原作は2018年公開のヒット映画「今夜、ロマンス劇場で」。脚本・演出は小柳奈穂子さんが担当し、月組トップコンビ・月城かなとさん&海乃美月さんのお披露目作品として舞台化されました。

冒頭のあらすじ
映画監督を夢見る健司(助監督)は、よく通っていた映画館「ロマンス劇場」の映写室で、モノクロ映画のヒロイン・美雪と出会います。
モノクロから飛び出してきた彼女は、色彩あふれる現実世界に慣れず戸惑いながらも、健司は彼女を案内しながら、徐々に惹かれていきます。
二人の間に芽生える奇跡のような恋。切ない秘密を抱えた美雪の存在が、この物語をどう動かしていくのでしょうか…?


おすすめポイント

  • 幻想と現実をつなぐ“映画の魔法”
    セットや照明、衣装がモノトーンからカラフルへと動的に変化し、健司の心情とリンクする演出は圧巻です。
  • トップコンビの芝居心と役作り
    月城かなと(健司):ドジで頼りない青年ながら、誠実さと純真さがにじみ出る人物演技。地味なスーツでも目が離せないスターオーラが光っています。
    海乃美月(美雪):大人しく押し出さずとも、言葉や仕草で感情の機微を鮮やかに表現。おてんば姫役として、絶妙なバランス感が際立ちます。
  • 小柳奈穂子演出の“宝塚化”の妙技
    原作の世界観を壊さずに、月組全体を活かしたストーリーテリングに刷新。暁千星さんらの“蛇・三獣士”キャラクターを加え、コミカルで楽しい宝塚らしい演出になっています。
  • ラストシーンが感動的
    クライマックスの舞踏会の場面では、映像と光の演出がとてもきれいで、まるで夢の中にいるような気分になります。舞台と客席のあいだがだんだんと溶けていくような、不思議で感動的な時間が流れていきます。

まとめ

『今夜、ロマンス劇場で』は、映画と恋、夢をテーマにしたファンタジックなラブストーリーです。月組トップコンビのフレッシュな初舞台に、ジャズショーの軽快なリズムが加わり、初心者でも十分に楽しめる舞台構成になっています。
映画が好きな方にも、宝塚初心者の方にもおすすめできる、一夜の夢のようなロマンティックな作品です。

二本立てのショーでおすすめ【月組】

Apasionado!!(アパショナード)

年度、組名、主要出演者

  • 年度:2008年
  • 組名:月組
  • 主要出演者:瀬奈じゅん、霧矢大夢、龍真咲、明日海りお、青樹泉ら

作品概要、演出家

  • 作・演出:藤井大介
  • 概要:「Apasionado!!」は、スペイン語で「熱情的な」という意味をタイトルに持つ、情熱と“熱”をテーマにしたダンシング・ショー(形式名:ファナティック・ショー)。全24場からなる構成で、熱いビート、官能的なタンゴやサンバ、嫉妬や恋の炎まで、多様な“熱の形”を舞台で体現します。瀬奈・霧矢・龍真咲などのスターがエネルギッシュに舞い、テンション高く観客を巻き込むレビューです。

作品詳細

2008年11月7日から12月11日まで宝塚大劇場で、翌2009年1月3日から2月8日まで東京宝塚劇場で上演 。
オープニングは静かな前奏から“炎の大階段”が開く圧巻の展開。テンポ感のある場面展開と客席降りによる一体感が魅力です。
藤井大介さんは「観客が元気になるステージ」をテーマに、スピードと演出の工夫を盛り込みました。


具体的な超ポイント:魅せ場集!

瀬奈じゅん&霧矢大夢の「熱視線」群舞
 『熱視線A〜D』の群舞では、キリッとした男役の色気が炸裂。青樹泉、龍真咲、明日海りおらとのアンサンブルが美しく、印象に残るダンスシーンです。

巨大大階段×電飾演出の迫力オープニング
 静かな曲調から華やかで光輝く大階段が浮かび上がる演出は、一瞬にして非日常へ観客を導く“藤井流”の魅せ場。

明日海りお・鳳月杏ら若手のサンバパート
 ジェットコースターのような展開で、若手が躍動する「熱帯夜」的サンバパートは、チーム全体のエネルギーを感じさせるパワフルさが魅力 。

フィナーレの黒燕尾&合同群舞
 黒燕尾群舞や大羽根の群舞が圧巻。ラストは全員が輝き、“熱情”を舞台いっぱいにぶつける盛大な締めくくりです。


    まとめ

    • ラテンの熱と宝塚の華が融合したレビュー界の名作
    • スターが個性を競う、24場に詰まった魅力を凝縮
    • 演出・構成・衣装・音楽すべてに“熱”が溢れて飽きさせない

    初心者の方でも大丈夫!
    物語性を補う“熱の感情表現”、振付や照明演出の一瞬一瞬に宝塚の世界が凝縮されています。観れば観るほど“熱”のディテールに惹き込まれ、リピートしたくなる中毒性のある作品です。

    とにかく、あさこさん(瀬名じゅん)がカッコ良すぎます!

    コメント

    タイトルとURLをコピーしました