星組バウ「かもめ」は成功したのか
かもめ千秋楽から1週間。ぜひ東上してもらってもう一度観たいと思います。
かもめについてはいろいろ書きましたが、最後に書きたいことがまだあったので書いてみます。
はたして、歌劇団のいう実験的公演「かもめ」は成功したのでしょうか。
断っておきますが、僕は礼真琴ファン(言わなくてもブログ見ればわかる)ですので、客観的には語れませんので、あくまで
ファン目線ということで。
この公演ほど、賛否両論の演目はなかったのではないかと思います。
もちろん、どんな演目でも人それぞれ好き嫌いはありますから、いろんな意見がでることはあります。
僕もやはり他の人の「かもめ評」は気になりますから、ブログやツイッターはたくさん読みました。
礼真琴の初主演に期待して、ことちゃん出ずっぱりの演目を想像していたファンは「ことちゃんの出番が少ない」とか
「主演が誰だかわからない」とか「もっと礼真琴の歌、ダンスを聞きたい、見たかった」とかそういう意見が多かったと思います。
原作を読んでない人は「台詞が長すぎて話の内容がよく理解できなかった」とか「30分ぐらい寝ていた」なんて人も。
しかし、2回、3回と複数回観劇した人は「人間関係や話の内容が前よりの理解できて楽しめた」というような感想が増えてきました。
僕は初日、中日(5/27)、千秋楽と3回観ましたが、やはり初日は、「主演の出番が少ないな」というのが正直な感想でした。
でも2回目は全然違いました。
感動しました。
見る前から、ことちゃんの出番が少ないことがわかっていた心のゆとりがあったこともあるでしょう。
もともと原作は何回も読んでほとんど台詞もわかった状態で観劇しましたが、それでも舞台での話の展開は観ないと
わかりませんし、それが2回目でよくわかり、細かい部分まで気が付き、より楽しめたこともあると思います。
そして何よりキャスト全員が初日より数段進化した演技を見せてくれたことが大きな要因と思います。
そして千秋楽はその演技がさらに進化して、また客席も進化していたように感じました。
それは初日、(中日でも)何か変なところで客席に笑いが起こっていました。そこで笑うかなと。
それが千秋楽では、変なところでの笑いが少なかった気がします。(あくまでも自分の感覚です)
その変わり、そこっていうところでは笑いが起こる。
そして、泣いている人が多かったです(僕のまわりでは、僕も含めて)
やはり、難しい、ほとんど台詞だけの舞台は、見る側にもそれなりの慣れが必要なのかもしれません。
では、「かもめ」は成功だったのでしょうか。
歌劇団が「実験的」とした意図が「チェーホフのかもめという作品を、原作どおりの構成で宝塚歌劇として実現したかった」
というならば、それは「成功」したと言えるのではないでしょうか。
そのほとんどが台詞で原作どおりに構成したにもかかわらず、観る人の心を動かすことができたのですから。
もちろんキャスト全員のたいへんな努力と演技力によるところが大きいのは言うまでもありません。
やはり、一人ひとりの力量が問われた演目だったと思います。それを存分に発揮してくれたキャストはすばらしいです。
しかし、一方で「宝塚歌劇としてチェーホフのかもめを「原作どおりの構成」で公演した」こと自体については、どうだったのか
という疑問が残ります。
やはり、多少構成を変えてでも、主演を中心とした内容にした方が、満足した宝塚ファンは多かったと思います。
礼真琴の歌をもっと聞きたかった、ダンスを見たかった、というファンも多かったはず。
フィナーレをつけて宝塚らしい終わり方にもできたはずです。
なぜ歌劇団があそこまで原作の構成にこだわったのか、小柳先生に聞いてみたいですね。(聞けるわけありませんが、、、)
いずれにしても、大きな感動を与えてくれた、全キャストはじめ「かもめ」関係者の方々には敬意を表したいと思います。
お疲れ様でした。
そして、ありがとうございました。
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