星組バウ公演(礼真琴) かもめ 原作を読んで、、、2
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最終更新日:2014/04/27
星組
それぞれの人間関係についてもう少し詳しく見てみましょう。
まずは主役のトレープレフとニーナ。
<ニーナはトレープレフを愛していたのか>
トレープレフは物語の最初から最後までニーナを愛していたが、ニーナは
そもそもトレープレフを愛していたのでしょうか。
1幕、ニーナが登場する場面で「胸のなかは、あなたのことでいっぱい」と
あるので一応愛しているとは思われます。
しかしすぐあとの会話で「あなたの戯曲は動きが少なくて読むだけなんですもの。
戯曲というものは、やっぱり恋愛がなくちゃいけなと、あたしは思うわ」
と言っています。
舞台、芸術に対する考え方がトレープレフとは全然違う。
トレープレフは既存の芸術を否定して新しい形式の芸術を探しているいわゆる理想主義者。
一方ニーナは「戯曲には恋愛が必要」と言っているように現実主義者である。この思想の違いがもともとあり、劇中劇の失敗を契機にニーナの気持ちは離れていったのではいでしょうか。
そしてそもそもニーナはトレープレフをそんなに愛してはいなかった。
トレープレフの片思いだったような気がします。
だからニーナは簡単にトリゴーリンに惹かれていったのではないでしょうか。
<なぜトレープレフはかもめを殺してニーナに見せたのか>
これもよくわからない行動ですよね。
愛するニーナに冷たくされ腹いせにそんなことをした?
そんなことをしても何もならないのに。
「おっつけ僕も、こんなふうに僕自身を殺すんです」と言う。
ニーナがかもめとするなら、「もし僕のところに帰ってきてくれないなら、
あなたを殺して僕も死ぬ」ってことを言いたかったのか。。。
よくわからないです。。。
<最後までニーナに愛されなかったトレープレフ>
最後の場面。ニーナがトレープレフのもとへやってきた。
結婚に失敗し女優生活も寂しい状況の中で、ニーナが自分のもとへやってくれば、トレープレフは「最後には自分を頼ってやってきてくれた。もう一度やり直そう」と
考えるのが普通ではないでしょうか。
でもそんな悲惨な状況になってもなおニーナはトリゴーリンを愛していた。
そのことを知ったトレープレフが相当落ち込んだことは容易に想像できます。
それが最後の結末の原因のひとつのように思います。
それにしてもトレープレフ、かわいそうですよね。
ニーナがなんでトリゴーリンをまだ愛しているのか僕には理解できません。
つづく
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