星組バウ公演(礼真琴) かもめ 原作を読んで、、、3
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最終更新日:2014/04/13
星組
トレープレフとアルカージナの関係について
<初めから冷たい母親アルカージナ>
劇中劇をトレープレフが始めようとしたときから「私たちは寝るから」と言って全く無関心の様子。
さらにトレープレフを怒らせ劇が中止されたときも「私、あの子に何か言ったかしら」って。
全く理解できません。
息子が何かやろうとしているのに全く自分本位の言動。
演劇に関しての考え方の相違があるにしてももうちょっと母親らしい態度はとれなかったのでしょうか。
<なぜアルカージナはこんなにも身勝手なのか>
トレープレフが頭の包帯を取り替えてほしいと母親に頼む場面。
「あなたのほかに、今じゃ僕には誰一人いないんです。」
トレープレフは芸術に対する新しい考えも理解されず、愛するニーナからも嫌われ、自殺未遂までしてしまった状況で唯一残った母親に甘えます。
しかしその母親が息子ではなく、息子の恋人を奪った愛人の方をかばうという全くもって理解できない状況に。
そして言い合いになり罵り合ったかと思うと、トレープレフが泣き崩れると今度は「可愛い私の息子、堪忍しておくれ」と言ってやさしくなる。
ロシア文学には詳しくありませんが、よくこういう場面が出てくる。
突然泣いたり、突然怒ったり、やさしくなったり。ロシア文学の特徴なのでしょうか。
でもこんなに身勝手な母親、日本人の感覚じゃ理解できないですよね。
少なくとも僕には理解できません。
<最後まで身勝手な母親>
4幕最後の場面。
アルカージナがトレープレフの新作の載った雑誌を手渡す。
しかし「自分の小説は読んでいるくせに、僕のはページも切っていない。」
さらに「それがね、あなた、まだ読んだことがないの。ひまがなくてね。」
結局、アルカージナは自分のことしか考えず、母親として子供にすべきことを何もしなかった。
トレープレフは最後の最後に、頼るべき唯一の人にも理解されなかったことに相当悲観したのではないでしょうか。
つづく
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